飼い犬がたまに自分の足の裏をぺろぺろと
なめていること、ありますよね?
ゆっくり穏やかになめている時もあれば
一心不乱になめている時もあって、
少し心配になってしまいます。
犬や猫など多くの動物は
毛づくろいのために自分の体をなめます。
でも、
毛がない肉球まで
なめるのはどうしてなのでしょうか?
犬が肉球をなめるのは、
主に次の理由が考えられます。
- 肉球をけがしていて治すため
- 肉球についた異物を取り除くため
- 上がりすぎた体温を下げるため
- 退屈しのぎやストレス発散のため
今回は、
これらの理由を肉球の役割とともに説明しつつ、
対処法を紹介していきます。
「愛犬が最近肉球ばかりなめていて気になるな…」
そう感じているあなた、
適切な対処をしてあげるコトでわんちゃんを
より健康にしてあげることができますよ。
ぜひこれを読んで、参考にしてくださいね。
犬が肉球をなめているときは怪我をしているかも?
犬にとって、
肉球はとても大事な体の部位。
走る時には地表をつかみ、
蹴りあげる役割をすると同時に、
歩きにくい砂利道などでは衝撃を和らげる、
いわば人の靴のような機能もあります。
大事な部位をケアするために
普段からぺろぺろとなめるわんちゃんも多く、
なめること自体は問題ありません。
でも、砂利道などの不安定な道を走ったりするうちに
落ちているもので切ってしまったり、
乾燥でひび割れしたり、ガラス片が刺さったりして、
肉球が傷ついてしまうことがあります。
こんな時、わんちゃんは
「痛いな、違和感があって気持ち悪いな、」
と感じていてなめることで
自分の唾液をつけて早く治そうとするのです。
犬に限らず、けがをした動物は
よく傷口をなめて治そうとします。
実はこれはとても理にかなった方法なのです。
わんちゃんも
それを本能的に知っていて、一生懸命
けがをした肉球をなめている可能性があります。
なので、
なんだか今日はえらくなめているな、と感じたら
けがしていないか肉球をチェックしてあげましょう!
出血が見られたり
何か異物が刺さったりしているような場合は
早めに獣医さんに診てもらって
薬をもらうのがおすすめ。
歩くとき、常に地面と接している肉球は
けがが治るのにも時間がかかります。
それでも、
飼い主さんはこまめに薬を塗ってあげましょう。
塗った薬をすぐなめてしまうわんちゃんの場合は、
病院でエリザベスカラーを借りることもできます。
獣医さんに相談しながら、確実に治していきましょう。
犬が肉球をなめるのは体温調節をしているのかも?
肉球にけががないのに、
頻繁にぺろぺろなめているという
わんちゃんの場合はどうなのでしょうか?
考えられる理由の1つ目が、
上がりすぎた体温を下げようとしている
ということです。
なぜ、体温を下げるために肉球をなめるのか?
それは、肉球が発汗機能を持つ部位だからです。
わんちゃんの皮膚の大半は、
多くの毛で覆われていますよね。
そのため、人間の皮膚と違って
うまく汗をかくことができず、
全身で体温調節をすることができません。
でも、肉球を想像してみてください。
毛が生えていなくて、
私たちの皮膚みたいですよね?
わんちゃんはこの肉球から汗を出して
体温を下げているんです。
夏場などの暑い時に、
私たちは水浴びをして
涼むことがありますよね?
あれは、体についた水が
皮膚の温度を奪いながら蒸発するため、
実際に体温が下がって涼しくなる、
という仕組みです。
わんちゃんが肉球をなめるのも
これと全く同じコトです。
外気で冷やされた唾液が
肉球の熱を奪ってくれるため、
効率よく体温を下げることができるからです。
わんちゃんは私たちと少し違う方法で、
体温の調節をしているんですね。
ちなみに、
わんちゃんが駆け回った後に
大きく口を開けてハアハアと息をするのも、
上がりすぎた体温を呼吸で下げているからです。
ハアハアしていると
笑っているようにも見えるので
「楽しいんだなあ、かわいいなあ」
とか、のんきに考えがちですが、
そんな時は、お水を飲ませてあげるなど
体温を下げるのを手伝ってあげましょう!
ストレスが原因!?犬が寂しさから肉球をなめる時の対処法
では、けがもなく、暑くもない環境で
わんちゃんが頻繁に肉球をなめている場合は?
それは、
ストレス発散のための行為
と考えられます。
原因は家庭によって違いますが、
例えばひとりでの留守番や
飼い主さんに構ってもらえないといったことが、
トリガーになる場合が多いようです。
実際に私の実家の柴犬も、
急に肉球をなめたり噛んだりするようになって、
肉球の一部が赤く腫れ、
出血した時期がありました。
「ぽち、カンカンしちゃダメでしょ」
と、はじめは言っていましたが、
ちょうどその頃は
祖父母の世話で母が家をあけることが多く、
それが寂しさとストレスに繋がっていたのだと
しばらくして気づき、
家族で反省した覚えがあります。
こういう時の対処法は、薬よりも
環境を変えたり、元の環境に戻してやるのが
一番効果があります。
私の実家の柴犬の場合も、
家族の誰かがなるべく家にいるようにしたところ、
次第に症状が改善されていきました。
なめ癖・噛み癖を治すのは
薬で治すより時間がかかりますが、
わんちゃんの不安とストレスを
取り除いてあげることが何よりも大事なのです。
まとめ
いかがでしたか?
愛犬が足の裏の肉球を頻繁になめている時は、
理由として次のことが考えられます。
- 肉球をけがしていて治すため
- 肉球についた異物を取り除くため
- 上がりすぎた体温を下げるため
- 退屈しのぎやストレス発散のため
いろんな理由が考えられますが、
気になったら、まずは
獣医さんに診てもらうのが安心です。
たまに、異物ではなく伸びた爪に違和感を感じて
なめすぎてしまうわんちゃんもいます。
そういう場合でも、
獣医さんに行けば爪を切ってもらえます。
私たちにとってもそうであるように、
わんちゃんにとっても歩くことは
体全般の健康に繋がります。
肉球のケアをしたり、
ストレスをためない環境作りをすることで
愛犬にはずっと健康でいてもらいたいですね。